午前中は施術や現場作業が続きます。昼休みにスマートフォンを見ると、知らない番号からの不在着信がいくつも並んでいます。折り返すと「もう別のところに頼みました」と言われる。こうしたことが続くと、電話受付代行の料金がどのくらいかかるのか気になってきます。
電話受付代行の料金は、「月額いくら」という一つの数字だけでは比べられません。基本料金に何件分の対応が含まれているのか。超過した分は1件ごとにいくらか。夜間や土日は別料金か。報告の方法で費用が変わるのか。これらの組み合わせ次第で、同じような月額に見えても、実際の請求額は大きく変わります。
この記事では具体的な金額は挙げません。金額は事業者、地域、契約内容によって大きく異なり、改定されることもあるからです。その代わりに、見積もりを正しく読み比べるための考え方と、自社に本当に必要な範囲を見極める手順をまとめます。
電話受付代行の料金を決める主な要素
どの事業者の料金表も、おおむね次の要素の組み合わせでできています。見積もりを受け取ったら、まずこの五つに分けて読んでみてください。
基本料金と、含まれる件数
多くのプランは月額の基本料金に、一定の対応件数や通話時間が含まれる形です。確認したいのは「何が1件と数えられるか」です。営業電話や間違い電話、すぐ切れた電話も1件に含まれるのか。この違いだけで、使える件数の実感はかなり変わります。
超過料金(従量課金)
含まれる件数を超えた分は、1件ごと、または通話時間ごとに課金されるのが一般的です。基本料金が安くても超過単価が高いと、繁忙期の請求が膨らみます。季節によって電話の量が変わる業種は、特に注意が必要です。
対応時間帯
平日日中だけのプランと、夜間・土日祝も含むプランでは料金が違うことがよくあります。人のオペレーターが対応するサービスでは、深夜や休日はその時間帯に人を配置する必要があるため、割増やオプション扱いになりやすい傾向があります。
初期費用と契約期間
初期設定費、専用番号の取得費、最低契約期間、解約の申し出期限なども見落としやすい項目です。月額だけを比べて、解約時に思わぬ条件があったと気づくのは避けたいところです。
オプション
次のような機能は、基本料金に含まれる場合も、別料金の場合もあります。
- 緊急時の携帯電話への転送
- 予約表や予約システムへの直接入力
- メール、チャット、SMSなどでの報告
- 業種に合わせた応対の台本作成
- 英語など外国語での対応
人による代行とAI受付では、料金の考え方が違う
電話受付代行には大きく分けて、オペレーターが応対するサービスと、AIが応対するサービスがあります。
人による代行は、オペレーターの人件費が料金の土台です。そのため件数や時間帯に応じて費用が上がりやすい一方、込み入った相談や微妙なニュアンスを汲んだ対応には強みがあります。
AIによる受付は、時間帯によって費用の差が出にくく、同時に複数の電話がかかってきても話し中になりにくいのが特徴です。予約受付、営業時間や場所の案内、伝言の聞き取りといった定型的な用件は得意です。一方で、感情的になっている相手への対応や、判断が必要な相談は人のほうが向いています。
どちらが安いかは、電話の量、時間帯、用件の中身によって変わります。料金表を見る前に、自社の電話がどちらに向いているかを考えるほうが近道です。
例:二人で営業する工務店の一日
架空の例で考えてみます。夫婦二人で営む地域の工務店です。
- 8:30 二人とも現場へ出発。事務所は無人になる。
- 9:10 新規のお客様から、浴室リフォームの見積もり依頼。
- 10:40 以前工事したお客様から「台所の水の出が悪い」と相談。
- 12:15 光回線の営業電話。
- 14:00 資材業者から納期変更の連絡。
- 17:30 外壁塗装について、相見積もりのつもりの問い合わせ。
- 19:45 雨漏りしているという、急ぎの相談。
この一日を料金の視点で見ると、いくつかのことがわかります。
まず、営業電話も件数に数えるプランなら、本当に大事な電話の数より多く課金されます。次に、夜の雨漏りの電話は平日日中だけのプランでは受けられず、夜間対応がオプションならその費用も必要です。そして、雨漏りのような緊急の用件は伝言で済ませず、すぐに携帯へ回してほしい電話です。
つまり、この工務店に必要なのは「件数が多いプラン」ではありません。夜間も受けられて、用件を仕分けでき、緊急時だけ人につないでくれる仕組みです。職人や現場仕事の電話の受け方については、職人・工事業向けのページでも整理しています。
見積もりを比べる前にやっておくこと
料金を正しく比べるには、まず自社の電話を把握することが先です。次の順番で進めると、見積もりの読み違いが減ります。
- 1〜2週間、着信を記録する。 時刻、用件、出られたかどうかを簡単にメモします。不在着信の履歴も役に立ちます。
- 時間帯の偏りを見る。 朝、昼休み、夕方、夜、休日のどこに電話が集中しているかを確認します。
- 用件を分類する。 予約、問い合わせ、既存客の相談、業者からの連絡、営業電話、緊急の用件に分けます。
- 代行に任せたい範囲を決める。 伝言を取るだけか、予約まで確定させるか、よくある質問に答えるかを決めます。
- 人に回す条件を決める。 どんな電話なら、誰の携帯に、何時まで転送するかを書き出します。
- 同じ条件で見積もりを並べる。 記録した件数と時間帯を各社に伝え、想定の月額と、繁忙月の月額の両方を出してもらいます。
- 試用や短期契約で確かめる。 実際の応対や報告の速さは、使ってみないとわからない部分があります。
料金だけで選ぶと失敗しやすい点
安さだけを基準にすると、次のようなことが起こりがちです。
- 基本料金は安いが超過単価が高い。 繁忙期の請求が予想以上に膨らみます。
- 営業電話や無言電話も課金される。 実際に役立った件数より多く支払うことになります。
- 報告が遅い、または読みにくい。 伝言が翌日にまとめて届くと、折り返しの機会を逃します。
- 業種の言葉が通じない。 予約の取り方や専門用語を理解していないと、聞き取りが不正確になります。
- 解約条件が厳しい。 合わなかったときにすぐやめられないと、結果として高くつきます。
料金表には載らない「伝言の正確さ」と「報告の速さ」こそ、取りこぼしを防げるかどうかを左右します。
人が直接出るべき電話もある
どんな電話受付代行でも、すべての電話を任せるのはおすすめしません。次のような電話は、代行を経由しても最終的には人が対応すべきです。
- 怒っている、または強い不満を伝えるお客様からの電話
- 水漏れ、設備の故障、体調の急変など一刻を争う用件
- 金額の大きい商談や、条件の交渉
- 医療、法律、お金に関わる判断を求められる相談
- 長年の常連客や、重要な取引先からの個別の連絡
代行の役割は、こうした電話を見分けて素早く人につなぎ、それ以外の定型的な電話を確実にさばくことです。この線引きを契約前に決めておくと、必要なオプションも、払うべき料金も自然に見えてきます。
まとめ:まずは自社の電話を記録することから
電話受付代行の料金は、基本料金、含まれる件数、超過料金、対応時間、オプションの組み合わせで決まります。比べるときは月額の安さではなく、「自社の電話の量と時間帯で、実際にいくらになるか」を見てください。
次の一歩は、今日から1〜2週間、着信を記録することです。その記録があれば、見積もりを同じ条件で並べられ、必要のないオプションに払う心配も減ります。一人で事業をしている方は、個人事業主向けのページも参考になります。
よくある質問
電話受付代行の料金の相場はどのくらいですか?
一概には言えません。事業者、対応時間帯、含まれる件数、人かAIかによって大きく異なり、料金が改定されることもあります。相場の数字を探すより、自社の着信件数と時間帯を記録し、複数の事業者に同じ条件で見積もりを出してもらうほうが、実際に払う金額を正確につかめます。
月額固定と従量課金、どちらがお得ですか?
電話の量が毎月ほぼ一定なら、件数込みの月額固定がわかりやすく安心です。季節によって量が大きく変わる業種では、超過単価の高さが効いてきます。繁忙月と閑散月の両方で試算し、年間の合計で比べるのが確実です。
夜間や土日の対応は別料金になりますか?
人のオペレーターが対応するサービスでは、夜間や休日が割増やオプションになっていることがよくあります。AIによる受付は時間帯で料金が変わりにくい傾向がありますが、契約内容は事業者ごとに異なります。見積もりの段階で必ず確認してください。
営業電話にも料金がかかりますか?
事業者によって扱いが違います。すべての着信を1件と数える場合もあれば、営業電話や無言電話を除外する場合もあります。営業電話が多い業種では、この違いが毎月の請求に響くため、契約前に「何を1件と数えるか」を確認しておくと安心です。
RinghumはAIの電話受付として、24時間電話に出て、予約や注文の受付、伝言の聞き取り、WhatsAppでの返信を行います。定型的な電話は確実に受け、緊急の用件やクレームは人につなぐ使い方に向いています。込み入った相談や交渉は、引き続き人が対応すべきです。プランの内容は料金ページで確認できます。