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WhatsApp Businessを複数端末で使う方法|スタッフで共有する設定と注意点

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WhatsApp Businessを複数端末で使う方法|スタッフで共有する設定と注意点

朝、店のスマホを開くと、夜のうちに海外のお客様から WhatsApp のメッセージが何件も届いています。予約の確認、道順の質問、営業時間の問い合わせなどです。ところがそのスマホはレジ横に置きっぱなしで、返信できるのは手が空いた人だけです。厨房やフロアにいるスタッフは内容を知らないまま一日が過ぎていきます。

WhatsApp Business は複数端末で使えます。メインのスマホ1台にアカウントを登録し、ほかのスマホやパソコンを「リンク済みデバイス」としてつなげば、同じ番号・同じ会話を複数の場所から読んで返信できます。スタッフそれぞれが自分の番号を使う必要はありません。

ただし、つなぐだけでは「誰も返さない」「二人が同時に返す」という別の問題が起きます。この記事では、複数端末の仕組み、設定の手順、そして店や事務所で実際に回すための運用ルールを順番に整理します。

WhatsApp Business を複数端末で使う仕組み

まず押さえておきたいのは、アカウントの中心は電話番号を登録した1台のスマホ(メイン端末)だという点です。ほかの端末はメイン端末に「リンク」する形でつながります。

  • パソコン:WhatsApp Web(ブラウザ)またはデスクトップアプリから、メイン端末で QR コードを読み取ってリンクします。
  • 別のスマホ・タブレット:WhatsApp Business アプリを入れ、新しく番号を登録するのではなく、既存のアカウントにリンクする方法を選びます。
  • 台数:リンクできる端末の数には上限があり、現在は最大4台までとされています。仕様は変わることがあるため、導入前にアプリ内の最新の案内を確認してください。

リンクした端末はメイン端末の電源が切れていても使えます。ただし、メイン端末を長期間まったく使わないとリンクが自動で解除されることがあるので、メイン端末は店に置いて日常的に開くのが安全です。

なお、同じ番号を2台のスマホに「それぞれ登録」することはできません。別のスマホで登録し直すとアカウントがそちらに移るだけです。複数人で使いたいときは、必ずリンクで共有しましょう。

1台だけで回していると何が起きるか

日本では国内のお客様が別のメッセージアプリを使うことが多いため、WhatsApp は「海外のお客様専用の窓口」になりがちです。そのぶん後回しにされやすく、次のような損が静かに積み重なります。

  • 返信が遅れて予約を逃す:旅行者は複数の店に同時に問い合わせていることが多く、先に返事をくれた店に決めがちです。
  • 担当者しか事情がわからない:スマホを持っている人が休みの日は、会話の流れを誰も把握できません。
  • 私物スマホでの対応が始まる:急ぎの連絡をスタッフ個人の番号で受けるようになると、退職時に連絡先ややり取りが店に残りません。
  • 答えがばらばらになる:料金やキャンセル条件を人によって違う言い方で伝えてしまい、後でトラブルになります。

複数端末で運用するときの設定手順

導入は30分もあれば終わります。次の順番で進めると、後から困りにくくなります。

  1. メイン端末を決める:店に常に置いておく業務用スマホを1台用意し、そこに WhatsApp Business を登録します。個人のスマホは避けましょう。
  2. ビジネスプロフィールを整える:店名、住所、営業時間、ウェブサイト、説明文を入れます。外国人客が多いなら英語の説明も添えます。
  3. あいさつメッセージと不在メッセージを設定する:初回の問い合わせには受付の旨を、営業時間外には「何時に返信するか」を自動で返します。
  4. クイック返信を用意する:道順、営業時間、予約の確認、キャンセル規定など、よく聞かれる質問への定型文を登録します。全員が同じ文面で答えられるようになります。
  5. ラベルを決める:「新規」「予約確定」「要確認」「対応済み」など、少ない数で十分です。
  6. 端末をリンクする:メイン端末の設定から「リンク済みデバイス」を開き、パソコンや他のスマホをつなぎます。リンク後は各端末に誰が使うものかわかる名前をつけておくと管理が楽になります。
  7. 共用パソコンの扱いを決める:誰でも触れるパソコンにリンクしたままにすると、会話が丸見えになります。閉店時にログアウトするか、画面ロックを徹底します。

二重返信と放置を防ぐ運用ルール

複数端末で一番起きやすいのは、同じお客様に二人が別々の返事をすること、逆に「誰かが返すだろう」と全員が放置することです。WhatsApp Business アプリには担当者を割り当てる機能がないため、ルールで補います。

  • 時間帯で担当を決める:午前はフロント、午後は店長など、その時間に返す人を一人に決めます。
  • 触ったらラベルを付ける:返信を始めた人がすぐに「要確認」などのラベルを付け、他の人は手を出さない約束にします。
  • 答えられないことは保留を伝える:「確認して本日17時までにご連絡します」と返し、実際に確認する人を明確にします。
  • 閉店前に未読ゼロを確認する:最後のスタッフが未読と「要確認」の会話をチェックする習慣をつけます。

ある一日の例:京都の小さなゲストハウス

客室6室、スタッフ3人のゲストハウスを想像してください。メイン端末はフロントのスマホ、リンク先はフロントのパソコンと、オーナーのタブレットです。

  • 7:30 朝番のスタッフがパソコンを開くと、夜中に届いた3件に不在メッセージが自動で返っています。うち2件は空室の問い合わせなので、クイック返信で料金表の案内を送り、「新規」ラベルを付けます。
  • 10:00 チェックアウト対応中に、到着予定のお客様から「荷物を先に預けられますか」と届きます。手が空かないため、タブレットを持つオーナーが「要確認」を付けて返信します。フロントのスタッフはラベルを見て手を出しません。
  • 14:00 長期滞在の値引きについて相談が届きます。判断が必要なので、受けたスタッフは「本日中にご連絡します」と返し、オーナーに回します。
  • 21:00 遅番のスタッフが未読と「要確認」がゼロであることを確かめ、パソコンのブラウザからログアウトして帰ります。

特別な道具は何も使っていません。複数端末と、ラベルと担当の決め事だけで、誰が見ても状況がわかる状態になっています。宿泊施設での問い合わせ対応については、ホテル・宿泊施設向けのページも参考になります。

避けたい失敗

  • スタッフ個人の WhatsApp で業務を受ける:便利ですが、記録が店に残らず、休日にも連絡が来る原因になります。
  • リンクした端末を放置する:辞めたスタッフのスマホがリンクされたままということがあります。定期的に一覧を見て、不要な端末は解除しましょう。
  • 自動返信で約束しすぎる:「すぐ返信します」と書いて実際は翌日、では逆効果です。現実的な時間を書きます。
  • 規模に合わない使い方を続ける:問い合わせが多く、担当者の割り当てや履歴の分析が必要な規模になったら、アプリではなく企業向けの WhatsApp Business プラットフォームを検討する段階です。導入方法や費用は国や事業者によって異なるため、個別に確認してください。

人が対応すべき場面

定型文や自動応答で済む問い合わせは多いものの、次のような場面は人が直接対応したほうが結果的に早く、信頼も守れます。

  • クレームや返金の相談
  • アレルギー、体調、事故など安全に関わる内容
  • 団体予約や長期契約など、条件の交渉が必要なもの
  • メッセージのやり取りが何往復も続き、話がかみ合わないとき(電話に切り替えるほうが早い場合もあります)

「この種類の問い合わせはこの人に回す」と事前に決めておくと、受けたスタッフが迷わずに済みます。

まとめ:今日やること

複数端末で使うこと自体は簡単です。差がつくのは運用です。まずは今日、業務用のメイン端末を1台決め、プロフィールと不在メッセージを整え、よく聞かれる質問を3つだけクイック返信に登録してください。そのうえでパソコンを1台リンクし、「時間帯ごとの担当」と「触ったらラベル」の2つのルールをスタッフに共有すれば、明日の朝から未読の山に追われる感覚はかなり軽くなるはずです。

よくある質問

同じ番号の WhatsApp Business を2台のスマホで使えますか?

使えます。ただし両方に番号を登録するのではなく、1台をメイン端末とし、もう1台はアプリの「既存のアカウントにリンク」でつなぎます。別のスマホで番号を登録し直すと、アカウントがそちらに移り、元のスマホでは使えなくなるので注意してください。会話はリンクしたすべての端末に同期されます。

パソコンからも返信できますか?

できます。WhatsApp Web かデスクトップアプリを開き、メイン端末の「リンク済みデバイス」から QR コードを読み取ればつながります。長文の返信やファイルの送付はパソコンのほうが楽です。共用パソコンでは、閉店時にログアウトするか画面ロックを必ずかけ、会話内容が第三者に見られないようにしましょう。

メイン端末の電源が切れたら、他の端末も使えなくなりますか?

リンクした端末は、メイン端末がオフラインでもしばらくは独立して使えます。ただし、メイン端末を長期間まったく使わないとリンクが解除されることがあります。メイン端末は店に置いて充電し、定期的に開いておくのが確実です。機種変更のときは、事前にバックアップを取ってから移行しましょう。

スタッフごとに担当を割り当てる機能はありますか?

WhatsApp Business アプリには、会話を特定のスタッフに割り当てる機能はありません。小さな店なら、時間帯ごとの担当とラベルの使い方を決めれば十分回せます。担当割り当てや対応履歴の管理が必要な規模になったら、企業向けの WhatsApp Business プラットフォームを検討するとよいでしょう。


Ringhum について:Ringhum は店や事務所にかかってくる電話に24時間 AI が応答し、予約や伝言を受け付け、WhatsApp での返信にも対応します。営業時間外の問い合わせや、手が離せない時間帯の一次対応を任せ、判断が必要な内容はスタッフに引き継ぐ使い方に向いています。クレームや複雑な交渉は人が対応すべきなので、その線引きも含めて設定できます。詳しくは料金ページやヘルプセンターをご覧ください。

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